お出かけに最適なカメラ、どれを選ぶ?コンデジ、ミラーレス、一眼レフ

こんにちは。写真家のこばやしかをるです。

前回は、スマートフォンの画像をプリントすることをお伝えしましたが、今回は夏休みのお出かけ前の「カメラ選び」についてお話いたします。

スマートフォン以外のデジタルカメラには、一眼レフミラーレス一眼コンパクトデジカメ。大きく分けてこの3種類のカメラがありますが、皆さんはどんなときにどんなカメラが最適かご存知ですか?

機材スペックなどの細かなお話ししてしまうとキリがないので、「おでかけに最適なカメラ選び」を前提に、私の持っているカメラを参考に使い分けをご紹介いたしますね。

お出かけ前の参考にしてみてください。


動くものには「一眼レフカメラ」


参考機種:PENTAX K70


お子さんやペットと一緒にお出かけの際にはぜひ一眼レフを選びましょう。

AFの機能の一部「AF-C(コンティニュアンス:追尾)」は、追いかけるもの、動くものを撮影したいときに最適です。水族館でもこの機能は有効です。運動会や、お祭りでも活躍します。

各メーカーの入門機にも多く搭載されていますので、動く被写体を重視する場合には一眼レフを選びましょう。

すばしっこいリスも逃さない


常に動いているお魚。ブレやすい水族館でも◎


ピントを合わせた位置(飛行機先端)よりも前後がボケています。手前の葉っぱや奥の小物なども柔らかい表現に。


|メリット

交換レンズの種類が多く、撮影シーンや、被写体に合わせてレンズが変えられる。柔らかいボケの表現が可能。ファインダーをのぞきながらしっかりと構えることができるのでブレにくく、構図も作りやすい。


|デメリット

小さいサイズの入門機といえど、ある程度の面積と重量があるので、それなりの荷物に。



お散歩には遊び心もある「ミラーレス一眼」


参考機種 FIJIFILM X-A2


一眼レフよりもコンパクトなサイズで持ち運びに便利。レンズ交換も可能で、お散歩写真向け。

カメラの中でデジタルフィルターをかけたりすることができる機種も多く、一眼レフよりも遊び心あり。


カメラ片手にお散歩。近所の庭のバラも美しく。
日常で出会う被写体に向いています。


デジタルフィルターが豊富なのも特徴的。フィルターワークで作品らしく!

(ミニチュアフィルター使用)


一眼レフと同じ位置で撮影しました。前後のボケ方を比較してみると一眼レフよりも少しボケは弱くなります。


|メリット

一眼レフ同様に撮影シーンに合わせてレンズが変えられます。一眼レフのように「カメラで撮ってます!」という威圧感がなく、撮られる人も構えすぎないので、旅先などでコミュニケーションを重視する場合にピッタリ。


|デメリット

ファインダーがない機種は晴天下でモニターがみにづらく、ピントが合いにくいことがあります。

一眼レフ同様の機能性を求めるとそれなりにハイスペック(高額)な機種選択が必要。



集合写真や風景には「コンパクトデジカメ」


参考機種:CASIO EXILIM ZR4000


コンパクトなサイズが一番の魅力。レンズは交換できませんが、ズームの倍率が大きく、カメラ以外の機材は不要。

マクロ撮影も可能な機種が多く、機種によっては1cmまで近づいて撮影可能です。

画面全体にピントが合わせやすい構造になっていますので集合写真や風景を撮るのに最適。


広角レンズだから背景までしっかり画面に入ります。記念撮影に。


スマートフォンのカメラよりも断然広く撮れるので風景写真にもピッタリ。


一眼レフやミラーレスと違って、マクロモードで被写体に近寄れるのがポイント。
ぼかすよりも全体にピントが合いやすいのが特徴です。


|メリット

スマートフォンのカメラより高画質で、マクロ撮影なども可能。スマートフォンよりも広い画角は観光地や風景、狭い室内などで活躍します。

背面モニターがタッチパネルになっているものや、スマートフォンとの連携の良いWifi搭載機種も登場しています。


|デメリット

ズームしすぎると画像が粗くなることも。



こんな機能も便利!被写体に合わせたカメラ選び


<バリアングル>

背面のライブビューモニターが回転します。しゃがんで撮る必要がある場合や、手を上に伸ばして高さのあるポジションで撮影が可能です。ファインダーで顔を隠さず、子供と視線を合わせたまま撮影したいときにも便利。


<チルトアングル>

手前に引き出して使用します。カメラのモニターを見なくてもウエストレベルで撮影出来たり、テーブルに置いたまま撮影出来たりするのでファインダーがなくても便利。レストランやカフェでのテーブルフォトに。


<セルフィーアングル>

背面のモニターが180度前面に回転します。

セルフィー写真にピッタリなモニターです。ミラーレス一眼の一部の機種にも搭載されています。広い画角の自撮りアングルでグループの記念撮影も楽しめますよ。

※カメラメーカー、発売時期、価格帯によっては装備されていないカメラもあります。ご了承ください。


うっかり忘れ注意!お出かけに必要なもの


そう、そしてこれが大事!みなさんがうっかり忘れてしまうものがこちら。


1:予備電池

メーカー、機種によって形状も異なります。必ず専用の電池をご用意ください。

カメラの機能はすべて電池で動かしています。たくさん操作すると電池の消耗も激しくなり、数時間で電池はなくなります。また、寒冷地では電池の消耗が激しいので必ず予備は持って出かけましょう。


2:お泊りなら充電機

宿泊数の多い旅行などに。海外旅行だと、国によってコンセントプラグの形状が異なりますので、その点にも注意して下さいね。こちらもスマホとは異なり、カメラの機種ごとに違いますから、必ず専用の充電器をご使用ください。


3:予備のメディア

カメラに挿入するSDカードなどです。予備を持っていれば、メディアがいっぱいになってしまっても安心です。

お出かけ前、撮影前にメディアの中身をチェックして不要な画像は消しておきましょう。以前に撮影したデータはPCなどにバックアップコピーを取っておきます。



いかがでしょうか。参考になりましたか?

いつもはスマートフォンのカメラで済ませてしまうところも、皆さんそれぞれのライフスタイルや目的、それぞれのカメラの得意分野によってカメラを選んで使い分けてみてくださいね。

楽しかった思い出は、「データでしか残せてなくて思いがけず消えてしまった!」なんてことがないように、ぜひプリントして残しておきましょう。

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【記事】写真家 こばやしかをる

 写ルンです、スマホカメラ〜一眼レフまで幅広く指導。デジタル写真の黎明期よりプリントデータを製作する現場で写真を学んだ経験を活かした、「プリントを通じた講評会がわかりやすく勉強になる」と好評。メーカー講師も勤める。 企業とのコラボ企画も手がけるなど写真を通じて活躍中。

 共著に「毎日が楽しくなるご近所フォトのススメ」(日本カメラ社刊)がある。

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